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名車いすゞ117クーペの魅力とは?車種解説・スペック紹介

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名車いすゞ117クーペの魅力とは?車種解説・スペック紹介

名車いすゞ117クーペの魅力とは?車種解説・スペック紹介

2024/07/30

名車いすゞ117クーペと言えば、日本の自動車メーカー・いすゞが1970年代に製造したクラシックカーの一つです。美しいフォルムや高性能エンジンが魅力のこの車種は、今でも多くの愛好家に支持され続けています。本記事では、いすゞ117クーペの魅力やスペックについて紹介していきます。

目次

    117クーペデビュー

    乗用車の生産台数がトラックを追い抜いた1968年は、マイカー時代の本格的到来を告げた年。また、自動車デザイン史に大きな足跡を残した、イタリア・ギア社のジウジアーロのデザインによる117 クーペがデビューした年だった。

    120馬力DOHCエンジンを搭載したファストバックの高速ツーリングカーで、エレガントなスタイルでありながらスポーツマインドを存分に感じさせる117クーペは、高級パーソナルカーの代名詞となった。

    1966年のジュネーブショーで発表され、数々の賞を受賞。さらに同年秋の東京モーターショ ーでも賞賛を博した。

    117クーペの性能

    フローリアン用をベースとするシャシーに、フローリアンや「ベレット1600GT」用の直4 OHVをDOHC化した1.6リッターエンジンを搭載。入念に仕上げられたフル4シーターの高級グランツーリスモながら、最高速度190km/h、0-400m加速16.8秒という公表された性能データは、当時の1.6リッター級ではトップクラス。操縦性と乗り心地の両立についても高く評価された。

    乗用車づくりの経験が浅いいすゞが、短期間のうちに流麗なイタリアンデザインの高性能かつ完成度の高いGTを作り上げたことは、少なからず周囲を驚かせた。だが、ボディー製造に手作業の工程を含む少量生産車とあって、172万円という価格はベレット1600GT(85万7000円)2台分以上。国産車では「日産プレジデント」(191万~275万円)、「トヨタ・センチュリー」(208万~268万円)、「トヨタ2000GT」(238万円)に次ぐ、1.6リッター級としては異例の高価格車となってしまったのだった。

    マイナーチェンジ

    当初はモノグレードだったが、国産初となる電子制御インジェクションを備えた117クーペECなどグレード追加を経て、1973年に生産効率向上とコストダウンを目的としたマイナーチェンジを実施。俗に「ハンドメイド」と呼ばれる初期モデルから、機械プレスされたボディーを持つ「量産丸目」に変わった。1977年には再びマイナーチェンジで角形デュアルヘッドライトを持つ「量産角目」となり、その後も改良を重ねながら1981年4月まで作られた。累計生産台数は8万6192台という。

    人気あってのロングライフ

    会社の規模から頻繁なモデルチェンジは難しかったため、いすゞの乗用車は概して長命な傾向があったが、117クーペの12年余というモデルサイクルはフローリアンの約14年半に次ぐ。だが諸事情により延命せざるを得なかったフローリアンに対して、117クーペは生産終了前の1年間でも5000台以上売れていたのだ。モデル末期の高級パーソナルカーで、いすゞの販売力を考えたら立派なものだろう。裏を返せば、117クーペが人気を保ち続けたということである。そして市販開始から50年、生産終了から37年を経た今なお多くのオーナーに愛され続けていることは、この日のミーティングで明らかになったとおりである。

    日本車にイタリアンデザインが導入されてから60年弱、その間に多くのモデルが生まれてきた。中でもいすゞ117クーペは、最も美しく、魅力的なモデルの一台であるといえる。数多いジウジアーロの作品の中でも、傑作のひとつに数えられるだろう。しかも、もしジウジアーロがベルトーネからギアに移籍してこなかったら、もし宮川氏の提案がなかったら生まれていなかったであろうことがドラマチックではないか。名車には誕生にまつわるエピソードがつきものだが、その経緯からして運命的だったクルマ、それが117クーペなのである。

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